こんにちは、豆腐ラボです。
沖縄で食べられている豆腐の発酵食品「豆腐よう」。豆腐から作られているのですが、豆腐とは思えない食感と見た目。「赤い豆腐なんて見たことない、これ本当に食べれるの」「豆腐よう大好き」と賛否両論ですが、結構美味しいです。
そんな豆腐ようについてお話ししていきましょう。
豆腐よう
沖縄の発酵食品
豆腐ようは沖縄で作られている豆腐の発酵食品です。島豆腐を紅麹、泡盛に浸けて発酵、熟成させたものです。気温が高いからか、沖縄はあまり発酵させる食品のイメージはありません。珍しい発酵食品だと思います。
気温が高いので、外に出しておくと腐敗してしまいます。ですからアルコールにつけて発酵させる。アルコール成分が雑菌の繁殖を防いでくれるので上手に発酵できるようです。
琉球王朝時代には上流階級の食べ物
琉球王朝時代には、貴族が食べる食事でした。今の沖縄の食べ物を見てみると、上流階級の人々が食べていた物が多くみられます。現在の沖縄の食事は、昔のご馳走を今に残している食事。伝統を引き継いでいる文化と言えます。
現代の食生活と比べると、どこか素朴な味が多いです。素朴な食事をしているからか、人々も、どこか暖かいものを心に残しているようです。
「豆腐よう」の味
豆腐ようの見た目は赤いのが気になると思います。赤すぎて何か体に悪いような感じがしますが、この赤は紅麹の赤。派手な色ですが、体には良いようです。
紅麹には、コレステロール合成阻害効果があります。昔は病気明けの滋養食としても食べられていたぐらいなので、少量でも栄養がとれる。そんな食べ物です。
そうは言っても、トロトロに溶けている感じが、いかにも悪くなっている様子で、食べるのに勇気がいります。食べるまでが結構抵抗がありますが、食べてみると、口当たりが滑らかでコクがある美味しさ。
チーズのようと言われていますが、どちらかというと、豆腐の味噌漬けに近い感じです。味が濃いため、お酒が欲しくなる味です。お酒が飲めない人は、ご飯の上に少しだけのせて食べてみるといいかもしれません。
ご飯にのせると、濃い塩ウニを食べているような感覚で食べることができます。
先人の知恵
中国にも、豆腐を塩漬けにして発酵させた食品があります。豆腐ようはその食品をもとにしてアレンジして作ったと言われていますが、「豆腐をよく発酵させようと考えたな」と感じます。
豆腐自体が贅沢品だっただろう時代に、新しい味を追求するためにチャレンジされたのでしょう。いつの時代でも、食べることが十分満たされてくると「より美味しいものを」と望む声が高まってくるのでしょう。
そんな歴史の一ページを感じさせてくれる食べ物です。
じゃあ、またね