こんにちは、豆腐ラボです。
「おから」も豆腐の製造工程の一部で出る食べ物です。おからは和え物や、クッキーの一部に練りこまれて食べられることが多い「おから」。スーパーでもたまに売られている「おから」ですが、おからってどんなものなのか、「おから」から見える現代の食生活、おからの運命など、詳しく解説していきます。知っている様で、実は知らない「おから」の世界を知ってください。
「おから」って何?
「おから」は豆腐を製造する段階でできる食べ物です。大豆を磨り潰して鍋で炊いた後に、豆乳を絞った後に残ったのが「おから」です。
大豆の皮、食物繊維の塊が「おから」です。昔はお通じが良くなる食べ物として食べられていました。子供の頃はおから料理を母に作ってもらい、よく食べていた印象です。少し甘い味付けにして、しっとりさせると「おやつ」の様な感覚で食べられる「おから」。甘いおかずは大好きな一品でした。
「おから」から見る現代の食事
そんな「おから」ですが、大きくなってからはメッキリ食べる機会も減ってきた様に感じます。というのも、「おから」ってあまり売ってない。売ってないから食べる機会が無くなってくる。外で食べようにも「おから料理」ってほとんどメニューに入っていない。というのが現状です。
最近の食べる人たちの舌が肥えてきたのか、美味しいものに敏感になってきたのかわかりませんが、どこの料理屋さんも「美味しいと思うもの」しかメニューに置かなくなってきた気がします。インスタ映えする食べ物が流行していますが、それ以外では高脂質、もしくは高糖質で柔らかいものが美味しいと思われているので、そんな料理ばっかり並んでいる気がします。
確かに、脂質に糖質が混ざると脳に直接「美味しいよ!」と働きかけるので、美味しいのは美味しいと感じれます。でも、それだけでいいのかなと思ってきます。美味しいものが売れるのは間違いない。でも今は美味しさのみを求め続けて、「美味しさのハードル」がダダ上がりになってしまっている気がします。
肉は最高のご馳走、ご飯は太るからダメ、油も太るから取らない方がいい。なんてよく聞きますが、本当にそうなのでしょうか。みんなが言うからそうなんだ、と思える人はそれでいいと思います。
でも、よく考えてみてください。「食事って、本当はどんな意味があるの?」
美味しいに限界がないのなら「美味しさ」を求め続けるのもいいかもしれませんが、美味しさには限界がある。限界を迎えた時に次にどういうものに移っていくのだろう。それは食事本来が持つ意味である「身体を作る、維持する」というところに、たどり着くのではないでしょうか。
食事は、生きるために必要な行為。栄養を補給しなくては、動物は生きることができません。カロリーを取るため、身体を作るために必要な食事。その食事を楽しみとして発展させるのはいいですが、楽しみが一番になってしまっては本末転倒です。
「楽しみながら、身体も作っていく」そんな食事のスタイルが今後、主流になっていきます。とは言っても、「野菜を一日30種類食べなさい」だとか「栄養のバランスを考えた食事にしなさい」だとか言っているわけではありません。
そこを勘違いしてしまうと、食事が楽しいものでは無くなってしまいます。ノルマを達成しないといけないものになってしまうと意味がありません。
必要な栄養素ってのは、人によって違います。万人にいい食事なんてありません。「昨日は飲みすぎたから、内臓に優しい食事をしたいな」だとか、「最近、肉ばかり食べてたから、野菜も食べなきゃな」だとか、その時その時によって変わってきます。
また、大人と子供とでも変わってくる。今必要とする栄養を摂るのが一番。「今自分に必要なものは何だろう」と感じながら食事をしてみてください。
食物繊維の代表として「おから」がその一躍を果たしてくれるのです。
「おから」の運命
スーパーで売っていた「おから」も最近では見ないようになってきています。「おから」が売っていない。それが現状です。
スーパーも売れるものしか置かなくなってきました。日本の経済発展とともに日本人が食べるものも変わってきました。美味しいものの種類はたくさん置いてありますが、売れないものは置かなくなってきて、食品売場の内容も年々変わってきています。
と言うことは、人の意識も年々変わってきていると言えます。今後食べられなくなる食材も出てくる子もしれません。若い世代には「おから」って何?と言う方も出てくるかも。そんな悲しいことにならないように残していってもらいたいですね。
でも、豆腐はスーパーにたくさん並んでいます。豆腐屋さんも年々少なくはなってきていますが、豆腐は相変わらず作られています。豆腐を作るときに「おから」が出るはずですから、その「おから」はどうしているの?と言う疑問も浮かんできます。
実は、豆腐を作るときに出る「おから」の大半は「産業廃棄物」として処理されているのが現状です。豚などの餌になったりするので、無駄にはなっていないのですが、人間が食べる用として使われるのは、ほんの一部でしかありません。
見えないところで、いつの間にか処理されている。そんな現状があります。それが、今の「おから」の運命です。美味しい部分だけ取り除いて、「美味しい」と言う基準から外れたものは廃棄されてしまう社会になってしまっているんです。食べられるものが、大量に失われている日本。本当にそれでいいのでしょうか?
そう言う自分も、「スーパーで手に入る食材しか食べちゃいけないんだ」と無意識に思っていましたが、最近、そうではないことに気づき始めました。スーパーに売っているものはとても安全に作られいるもので、安心して食べたれるものです。
安心して食べれるものはスーパーに置いてあるものだけではありません。スーパーに置いていないものでも、栄養たっぷりのものや、身体にいいものはたくさんあります。その見極めをする目を養っていくことが今後、大事になります。みなさんもぜひ、自分に必要な食べ物、栄養を見極める食事を見つけてみてください。
意識が変われば、おからの運命も変わってくるかもしれませんね。
じゃあ、またね