こんにちは、豆腐ラボです。
豆腐の栄養って気になりますよね?
本記事では、
「豆腐を食べて取れる栄養は?」
「豆腐と何を食べると栄養バランスがいいの?」って質問にお答えします。
本記事を読むと、
POINT・豆腐の栄養がわかる
・豆腐に含まれている栄養素
・豆腐と一緒に食べたい食材がわかる
6年間、豆腐職人をしてきた経験に基づいた情報です。
今回は「豆腐の栄養」について解説します。
豆腐の栄養
豆腐に含まれる栄養は、
・タンパク質
・カリウム
・マグネシウム
が多く含まれています。
その他にも、豆腐に含まれる栄養素の代表として、
・イソフラボン
・レシチン
・サポニン
などの栄養素も有名です。
一言でいうと、「タンパク質とミネラルを多く含んだ食べ物」です。
イソフラボンなどの女性ホルモンに似た栄養素も含まれているので、美容、健康、ダイエットなどにも効果的な栄養を摂ることができます。
本記事では、豆腐にそれぞれの栄養がどれだけ含まれているか、詳しく紹介していきます。
豆腐に含まれる栄養素
五訂 日本食品標準成分表によると、豆腐に含まれる栄養素は、豆腐の種類によって若干違います。
表にしてみると、
栄養素 | 木綿 | 絹ごし | ソフト | 充填 | 焼き |
エネルギー(kcal) | 72 | 56 | 59 | 59 | 88 |
水分(g) | 86.8 | 89.4 | 88.9 | 88.6 | 84.8 |
タンパク質(g) | 6.6 | 4.9 | 5.1 | 5 | 7.8 |
脂質(g) | 4.2 | 3 | 3.3 | 3.1 | 5.7 |
炭水化物(g) | 1.6 | 2 | 2 | 2.5 | 1 |
灰分(g) | 0.8 | 0.7 | 0.7 | 0.8 | 0.7 |
ナトリウム(mg) | 13 | 7 | 7 | 5 | 4 |
カリウム(mg) | 140 | 150 | 150 | 200 | 90 |
カルシウム(mg) | 120 | 43 | 91 | 28 | 150 |
マグネシウム(mg) | 31 | 44 | 32 | 62 | 37 |
リン(mg) | 110 | 81 | 82 | 83 | 110 |
鉄(mg) | 0.9 | 0.8 | 0.7 | 0.8 | 1.6 |
亜鉛(mg) | 0.6 | 0.5 | 0.5 | 0.6 | 0.8 |
銅(mg) | 0.15 | 0.15 | 0.16 | 0.18 | 0.16 |
ビタミンE(mg) | 0.6 | 0.3 | 0.4 | 0.6 | 0.6 |
ビタミンK(μg) | 13 | 12 | 10 | 11 | 14 |
ビタミンB1(mg) | 0.07 | 0.1 | 0.07 | 0.15 | 0.07 |
ビタミンB2(mg) | 0.03 | 0.04 | 0.03 | 0.05 | 0.03 |
ナイアシン(mg) | 0.1 | 0.2 | 0.1 | 0.3 | 0.1 |
ビタミンB6(mg) | 0.05 | 0.06 | 0.07 | 0.09 | 0.05 |
葉酸(μg) | 12 | 11 | 10 | 23 | 12 |
飽和脂肪酸(g) | 0.74 | 0.53 | 0.58 | 0.55 | 1 |
一価不飽和脂肪酸(g) | 0.86 | 0.61 | 0.67 | 0.63 | 1.16 |
多価不飽和脂肪酸(g) | 2.08 | 1.49 | 1.64 | 1.54 | 2.83 |
食物繊維(g) | 0.4 | 0.3 | 0.4 | 0.3 | 0.5 |
※引用元:「五訂 日本食品標準成分表」
その他の成分で、豆腐に多く含まれる栄養素は3つ、
1、イソフラボン
大豆に多く含まれる成分です。
大豆イソフラボンとも呼ばれ、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをします。
具体的には、「骨粗鬆症の予防効果」があると言われています。
また、
・高血圧の抑制
・コレステロールの抑制
・循環器疾患のリスク軽減効果
・乳がん、前立腺がん、胃がんの予防効果
などに効果があるとされています。
2、レシチン
レシチンは、大豆に含まれる栄養素で、不飽和脂肪酸のひとつです。
レシチンの働きは、
・強い乳化作用
強い乳化作用は、血管に付着したコレステロールを溶かしたり、固まるのを防ぎ血管に付着しないようにする働きがあります。
結果、血流の流れが良くなります。
動脈硬化を防ぎ脳出血等の予防に効果があります。
・脂肪代謝の増加
肝臓中の脂肪分を減らす働きをします。
脂肪肝の予防にも効果があります。
最近の研究では、大豆タンパク質の一つであるβ-コングリシニンが内臓脂肪を減少させるとの報告もあります。
・脳の活性化
レシチンとその構成成分の一つ「コリン」 による効果です。
レシチンは、脳の情報伝達に関わる神経細胞の重要な材料となります。
レシチンが腸内で分解され「コリン」が作られます。
「コリン」は、脳に運ばれ「アセチルコリン」という神経伝達物質に変わります。
記憶力や集中力を高め、脳の老化やボケ予防等に効果があると期待されています。
3、サポニン
大豆サポニンは、配糖体といわれる栄養素です。
「渋み、苦み、えぐ味」の原因物質。
最近では、健康の増進等に及ぼすいろいろな機能が注目されています。
・脂肪の蓄積を防ぐ
・血管に付着した脂肪を洗い流す
・脂肪酸の酸化を防ぐ
・活性酸素の働きを抑制する
・腸を刺激し便通をよくする
・血栓を予防する
・成人病の予防
・老化防止
・発ガン抑制効果
・エイズの発症抑制効果
などの効果があると言われています。
その他の「豆腐に多く含まれている栄養素」の働きについて簡単に説明します。
タンパク質
アミノ酸から作られるタンパク質は、筋肉や臓器などを作る栄養素です。
タンパク質を食べると、アミノ酸に分解されますが、体内で再合成されます。
体を作る栄養素として重要な役割を占めています。
肉類のような動物性のタンパク質に比べ、豆腐に含まれる、植物性のタンパク質は、脂質が少ないのも特徴です。
脂質が少ないので、ダイエット効果も期待される栄養素です。
関連記事>>>大豆の中に含まれているタンパク質
カリウム
細胞の浸透圧を調整したり、水分の保持をする働きのある栄養素です。
細胞内の「ナトリウム」と「カリウム」がバランスをとることによって、水分の調節がされています。
体内の塩分を排出する役割もある栄養素です。
関連記事>>>カリウムの働きと1日の摂取量の目安
カルシウム
骨や歯などを作る栄養素です。
血液中にも含まれている栄養素で、
・細胞の分裂、分化
・筋肉収縮
・神経興奮の抑制
・血液凝固作用の促進
などにも効果があります。
マグネシウム
体内のマグネシウムの50%〜60%は、骨にくっついています。
その他は、筋肉や脳、神経に存在し、エネルギー産生に深く関わっている栄養素です。
・栄養素の合成、分解
・遺伝情報の発現
・神経伝達
・筋収縮を制御
・血圧の低下
・血栓を作りにくくする作用
などがあります。
カルシウムとの拮抗作用があったり、血管の拡張、血小板の働きを抑制する効果もあります。
また、栄養素として、カルシウムの吸収を助ける働きもあります。
関連記事>>>マグネシウムの働きと1日の摂取量の目安
豆腐と一緒に食べた方がいい栄養
豆腐に含まれる栄養素を、より吸収しやすくするのに、一緒に食べた方がいい栄養成分があります。
それは、
・血圧低下に効く「カリウム」
・骨を強くする「カルシウム」
です。
・なぜ豆腐と一緒に食べるべきなのか?
・それぞれの栄養が豊富な食材
を詳しく紹介していきます。
血圧低下に「カリウム」
血圧が高い人には、「カリウム」を多く含んだ食材を一緒に食べることをおすすめします。
理由は、カリウムには「塩分を排出する効果」があるから。
豆腐にも、カリウムが多く含まれているんですが、現代の食生活では、カリウム不足になりやすいです。
具体的には、
・わかめ
・昆布
・ひじき
などのカリウム豊富な食材と組み合わせると、効果倍増です。
骨を強くする「カルシウム」
女性や高齢の人は、「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」になりやすいと言われています。
骨粗鬆症は、骨の中がスカスカになって、骨が弱くなる病気です。
骨折などの原因になりやすくなります。
対策としては、カルシウムを多く摂るのが効果的なんですが、豆腐に多く含まれている「マグネシウム」は、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。
なので、豆腐と一緒に、カルシウムを多く含む食品を摂ると、効果が倍増します!
カルシウムを多く含む食品は、
・牛乳
・煮干し
・チーズ
など。ミルク煮込みや、煮干し出汁の味噌汁、豆腐サラダにチーズをトッピングするなど、一手間加えると、美味しく食べることができます。
じゃあ、またね